お口や歯の雑学について!「歯に衣着せぬ」などの慣用句やことわざも紹介
- 2024年9月1日
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みなさん、こんにちは! 歯のケアはしていますか?
今回はいつもとは趣旨を少し変えて、お口や歯にまつわる雑学をテーマにしたいと思います。
「子供が健やかに育つように」と願いを込めたおまじないや風習はたくさんありますが、その中でも、お口に関連するものとして日本で良く知られているのは「抜けた乳歯を投げる」というもの。小さい頃に実際に行なった方も多いのではないでしょうか。上の乳歯は床下へ、下の乳歯は屋根上へ投げて「丈夫な大人の歯がきちんと生えてきますように」と願掛けをするのが有名です。
昔は自然に乳歯が抜けるのを待っていましたが、近年、抜け落ちる前に抜いてしまった方が円滑に永久歯に生え変わるという考え方をする歯医者さんもいます。そのため、自然に抜け落ちる前に抜歯をし、そのまま歯医者さんで処分をするケースも多いようです。
子供の大切な歯を保管したいと考える方もいらっしゃいます。マンションやアパート住まいの方が多くなり、物理的に屋根や床下に乳歯を投げることも難しくなっています。最近では抜けた歯を保存するおしゃれな乳歯ケースがたくさん販売されています。臍の緒と同様に記念に残しておくというのも素敵ですね。
再生医療という分野が進化を遂げている昨今。近い将来、抜けた乳歯を使った歯の再生が実現するかもしれません。そうなると「乳歯を投げる」という文化はどんどん廃れていきそうです。時代が変われば風習も少しずつ変化していきます。「抜けた乳歯」をどうするか、話の種に家族で話し合ってみるのも楽しそうです。
乳歯を投げて子供の歯の健康を願うというのは有名な話ですが、この「乳歯投げ」は地域によってもやり方が異なるようです。投げる際に「ネズミの歯のように強くなれ!」や「ネズミの歯と変われ!」と、後から後から歯が伸び続けるネズミにあやかった掛け声をすることもあるようです。ネズミの他に、小鳥やカラス、スズメ、月など多種多様なのだとか。また、屋根の上ではなくお日様や星に向かって投げたり、畑に埋めたり、ネズミの巣穴に入れるなんていう地域もあります。食べ物に挟んで動物に食べてもらうということもあるみたいです。
「奥歯にものがはさまる」や「歯が立たない」など、故事やことわざには口や歯に関係するものが案外多いです。このことからみても歯が私たちの生活と強く結びついていることがわかります。歯に関する故事やことわざを少しだけご紹介します。
前述した「奥歯にものがはさまる」は、ものの言い方が率直でなく、なんとなく裏に悪意やとげを持っているような、気になる言い方の形容です。「歯が立たない」とは、力が違い過ぎて、とてもかなわないことを言います。「歯が浮く」は、相手の軽はずみな態度や、きざな言葉を見たり聞いたりして、不快な気持になる様子をいいます。「歯の根も合わない」は、寒さや恐ろしさのために、身体の震えが止まらないことです。なんとなく、歯に関することわざはマイナスなイメージが多いように思います。
歯が入る四文字熟語には、唇歯は唇(くちびる)と歯。輔車は頬骨と歯ぐき。どちらの関係も密接なところから、一方が滅びれば他方もまた成り立たなくなる関係をい指す「唇歯輔車(しんしほしゃ)」や、歯を食いしばり、自分の腕を自分で握りしめて、非常に怒り、ひどく悔しがる様子を言う「切歯拒腕(せっしやくわん)」、澄んだ美しい眸(ひとみ)と整った皓(しろ)い歯。美人の形容詞「明眸皓歯(めいぼうこうし)」などがあります。
今回は歯についての雑学を集めてみました。まだまだ言い伝えや風習などもたくさんあるので、いずれ紹介していきたいと思います。ちょっとした話の種などにしていただけると嬉しいです。