マスク生活でお口の健康が危ない?今こそ見直したい口腔ケアの習慣
- 2025年11月16日
- 予防
みなさん、こんにちは! 歯のケアはしていますか?
新型コロナウイルスの流行から数年が経ち、私たちの生活様式は大きく変化しました。中でも「マスクの着用」は、今や日常の一部となっています。感染予防のために欠かせないマスクですが、実はこの習慣が「口腔環境」にも少なからず影響を与えていることをご存じでしょうか?
今回は、マスク生活がもたらす口腔トラブルのリスクと、それに対する予防・改善のためのセルフケアや歯科医院でできる対策について、詳しくご紹介します。
マスク生活が引き起こす口腔トラブルとは?
マスクを長時間着ける生活が続く中、当院にも以下のようなご相談が増えています。
「口臭が気になるようになった」「口の中が乾燥しやすくなった」「歯ぐきが腫れやすくなった」「虫歯が増えた気がする「口の中がネバつく感じがする」
これらの症状の背景には、マスクによる口呼吸の増加や水分摂取の減少、会話の減少による唾液分泌の低下などが関係しています。唾液には、口腔内の細菌を洗い流す「自浄作用」や、虫歯菌の活動を抑える「抗菌作用」があるため、唾液の減少は口腔トラブルのリスクを高めるのです。
マスクで口呼吸が増える理由とその影響
マスクをしていると、無意識に口で呼吸してしまう方が多くなります。特に、鼻づまりがある方や、マスクの圧迫感が苦手な方は、口呼吸が習慣化しやすい傾向があります。
口呼吸が続くと、以下のような悪影響が出ることがあります。
・口腔内が乾燥し、細菌が繁殖しやすくなる
・唾液の分泌が減り、虫歯や歯周病のリスクが上がる
・口臭が強くなる
・歯並びや顎の発育に影響する(特にお子様)
・免疫力が低下し、風邪や感染症にかかりやすくなる
口呼吸は、口腔内だけでなく全身の健康にも悪影響を及ぼす可能性があるため、早めの改善が重要です。
マスク生活でもできる!口腔ケアのポイント
1.こまめな水分補給を心がける
マスクをしていると、喉の渇きに気づきにくくなります。口の中が乾燥すると、細菌が繁殖しやすくなるため、意識的に水を飲むようにしましょう。特に、コーヒーやお茶など利尿作用のある飲み物ではなく、常温の水がおすすめです。
2.鼻呼吸を意識する
鼻呼吸は、空気を加湿・加温し、ウイルスや細菌の侵入を防ぐフィルターの役割も果たします。口呼吸が癖になっている方は、鼻づまりの治療や口周りの筋肉トレーニング(口腔筋機能療法:MFT)も効果的です。
3.丁寧な歯磨きを習慣にする
マスクをしていると、口元が見えない安心感から、ついケアを怠ってしまうことも。1日2〜3回、フロスや歯間ブラシも併用して、しっかりとプラーク(歯垢)を除去しましょう。特に就寝前のケアは重要です。
4.舌のケアも忘れずに
舌の表面には多くの細菌が存在します。舌ブラシや柔らかい歯ブラシで、優しく舌苔(ぜったい)を取り除くことで、口臭予防にもつながります。力を入れすぎると舌を傷つけるので、優しく行うことがポイントです。
5.定期的な歯科検診を受ける
「痛みがないから大丈夫」と思っていても、実は虫歯や歯周病が進行していることもあります。3〜6ヶ月に1回の検診で、早期発見・早期治療を心がけましょう。プロによるクリーニング(PMTC)も、セルフケアでは落としきれない汚れを除去できます。
ストレスと口腔環境の関係
マスク生活は、心理的なストレスも引き起こします。人との会話が減り、表情が見えづらくなることで、コミュニケーションの質が低下し、孤独感や不安感を抱える方も少なくありません。
ストレスは、唾液の分泌を減らしたり、歯ぎしりや食いしばりを引き起こしたりすることがあります。これらは、歯の摩耗や顎関節症の原因にもなるため、ストレスケアも口腔ケアの一環として考える必要があります。
当院のサポート体制
つくしの歯科では、マスク生活における口腔トラブルの予防・改善に向けて、以下のような取り組みを行っています。
・口臭測定器によるチェック:数値で口臭の状態を確認できます
・唾液量の測定とアドバイス:唾液の質と量をチェックし、改善策をご提案
・口腔筋機能療法(MFT)による口呼吸改善サポート:舌・唇・頬の筋肉を鍛えるトレーニング
・生活習慣に合わせたセルフケア指導:患者さんのライフスタイルに合わせたアドバイス
また、感染対策として、院内の換気・消毒・スタッフの健康管理も徹底しています。安心してご来院いただける環境づくりを心がけています。
マスクの下も、健康で美しく
マスクをしていると、つい口元のケアを後回しにしがちですが、お口の健康は全身の健康にも直結しています。
口腔環境が悪化すると、虫歯や歯周病だけでなく、糖尿病や心疾患などの全身疾患にも影響を及ぼすことがあるため、今こそ「見えない部分」にこそ気を配る習慣が大切です。
マスクを外すその日まで、そしてその後も、自信の持てる笑顔を守るために、日々のケアと定期的なプロケアを続けていきましょう。
つくしの歯科では患者さんの口内環境を、「一人ひとりに合わせた視点」で丁寧に診断・管理しています。単に虫歯や歯周病の有無を見るだけでなく、生活習慣・食事・呼吸・睡眠・ストレスなど、口腔に影響するさまざまな要因を総合的に捉え、その方にとって最適なケアプランをご提案しています。お気軽にご連絡ください。