虫歯だけじゃない! 詰め物が取れる原因とは?
みなさん、こんにちは! 歯のケアはしていますか?
「詰め物が取れました」と来院される患者さんはとても多いのですが、実は詰め物が外れる理由は一つではありません。むしろ、取れた瞬間よりもずっと前から、口の中では“外れる準備”が進んでいることがほとんどです。今回は、詰め物が取れる代表的な原因を、歯科医師の視点からわかりやすく解説します。
まず最も多いのが むし歯の再発(2次カリエス) です。詰め物と歯の境目は、どうしても汚れが溜まりやすい場所。磨き残しが続くと、境目からむし歯が広がり、詰め物を支えている歯質が弱くなります。すると、詰め物はしっかり接着されていても、土台が崩れて外れてしまうのです。患者さんからすると「急に取れた」と感じますが、実際には数ヶ月〜数年かけて進行していることが多いです。
次に多いのが 接着剤の劣化。詰め物は専用のセメントで固定されていますが、口の中は温度変化・湿度・噛む力など、接着剤にとっては過酷な環境です。特に金属の詰め物は、歯と金属で膨張率が違うため、長年のうちに少しずつ隙間が生まれやすくなります。その隙間に汚れが入り、さらにむし歯が進行して外れる…という流れが起きます。
また、噛み合わせの変化も見逃せません。歯は一生同じ形・同じ位置ではありません。加齢、歯ぎしり、食いしばり、歯の欠損などによって噛み合わせは少しずつ変化します。すると、詰め物にかかる力の方向が変わり、想定以上の負荷がかかって外れてしまうことがあります。特に夜間の歯ぎしりは強力で、詰め物を“こじ開ける”ような力が加わるため、外れる原因として非常に多いです。
さらに、詰め物そのものの寿命もあります。どんな材料でも永久ではありません。金属、レジン、セラミック、それぞれに耐久年数があり、長く使えば劣化します。特に古い金属の詰め物は、接着技術が今ほど発達していなかったため、10年以上経つと外れやすくなる傾向があります。
最後に意外と多いのが 食べ物による物理的な力。キャラメル、ガム、お餅など“粘る食品”は詰め物を引っ張る力が強く、弱っていた詰め物が一気に外れるきっかけになります。
詰め物が取れる理由はさまざまですが、共通して言えるのは「取れる前にサインがある」ということ。定期検診で早めにチェックしておくことで、外れる前に補修したり、むし歯を小さいうちに治療したりできます。もし詰め物が取れたら、そのまま放置せず、早めに受診することが大切です。