口の中にできる腫瘍の種類!良性腫瘍と悪性腫瘍|府中の歯医者【つくしの歯科】土曜診療、日曜診療、祝日診療

〒183-0056東京都府中市寿町1丁目6-2
042-366-3692
ヘッダー画像

つくしのブログ

口の中にできる腫瘍の種類!良性腫瘍と悪性腫瘍|府中の歯医者【つくしの歯科】土曜診療、日曜診療、祝日診療

口の中にできる腫瘍の種類!良性腫瘍と悪性腫瘍

みなさん、こんにちは! 歯のケアはしていますか?

「腫瘍」という言葉はよく知られていますが、その意味を正しく理解している方は意外に少ないです。中でもよく誤解されているのは腫瘍はイコールがんであるというもの。腫瘍には悪性腫瘍(がん)もありますが、良性腫瘍もあります。

腫瘍はかんたんにいってしまうと細胞が異常に増えてかたまりになったものです。大きくなるだけで命に別状がない良性腫瘍と周囲を壊しながら広がったり、離れたところに飛び移ったりする悪性腫瘍があります。

口腔内にも腫瘍ができることがあります。今回は口の中にできる腫瘍についてご紹介します。

口腔腫瘍は良性腫瘍と悪性腫瘍(口腔がん)に分けられます。

良性腫瘍は、命に関わるリスクが低く、周囲の組織に浸潤したり転移したりすせずにゆっくりと成長します。悪性腫瘍とは異なり明確な境界があるため取り除きやすいのが特徴です。

しこりや腫れが頬の内側や舌、歯茎、唇の内側などの部位に現れます。かたいもの、柔らかいものなど、感触は、腫瘍の種類によって異なります。

良性腫瘍には歯原性良性腫瘍(しげんせいりょうせいしゅよう)と、非歯原性良性腫瘍(ひしげんせいりょうせいしゅよう)があります。

歯原性良性腫瘍は、エナメル上皮腫(じょうひしゅ)、歯牙腫(しがしゅ)が代表的です。

エナメル上皮腫は歯原性腫瘍のなかで最も頻度の高い腫瘍です。歯を形成するエナメル器にできる腫瘍で、顎骨内に発生します。あごが腫れる、歯が移動する、 顔面が変形するのが主症状で、原因ははっきりと判明していない部分もありますが、主として歯胚のなかのエナメル器と呼ばれる部分が腫瘍化することにより生じます。

治療方法は口腔外科手術です。顎骨を切除したり、開窓療法(かいそうりょうほう)をしたりして腫瘍を小さくしてから摘出します。腫瘍が大きい場合は摘出後の欠損部分に骨移植をする場合もあります。

歯牙腫(しがしゅ)は、歯胚(歯と歯周組織のもとになる細胞)が形成される際に異常があり、組織が正常に形づくられなかった状態のことです。厳密には真の腫瘍とはいえませんが、歯の形から逸脱している集合性歯牙腫と歯の形に類似している複雑性歯牙腫に分類され、腫瘍の中に歯の組織を含んでいます。

症状はなく、歯医者さんでのX線検査で発見されることが多いです。腫瘍の成長はゆっくりで、大きくなると顎骨が膨隆したり、歯の位置が異常になったりします。

治療方法は口腔外科手術です。基本的に歯牙腫のみを摘出します。小さいものは比較的かんたんに摘出できます。歯牙腫に合併することが多い石灰化歯原性のう胞は再発する可能性があるため、治療の前に生検をするのがおすすめです。

非歯原性良性腫瘍は、歯に関係のない良性の腫瘍のことです。顎骨内以外にできることが多いのが特徴で、治療は一部の血管腫やリンパ管腫以外は、摘出や切除することが主です。

口腔領域の悪性腫瘍(口腔がん)は、上皮性の癌腫(がんしゅ)と非上皮性の肉腫(にくしゅ)に分かれています。。肉腫は稀で、悪性腫瘍のほとんどが癌腫で粘膜の上皮から発生する扁平上皮癌です。

口腔がんはできる部位によって口唇がん、舌がん、口底がん、歯肉がん、頬粘膜がん、硬口蓋がんなどに分かれています。頻度としては舌がんが最も多く、好発年齢は50代後半で男性が侵されやすいです。

口腔がんは良性の腫瘍に比べて進行が早く、できものが速く大きくなります。また、できものの周囲が硬くなりやすく、周囲と癒着して境界が曖昧です。他の部位にも転移します。

原因の多くは飲酒と喫煙などの悪い生活習慣です。虫歯の放置や適合の悪い義歯などの慢性刺激もがんになる要因として疑われています。白板症からがんになることもあります。

予後が極めて悪いものに悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ)という病気もあります。好発年齢は50歳以上で男女差はありません。硬口蓋や上顎歯肉に発生しやすいですが、下顎歯肉や頬粘膜にも現れます。

リンパや血液の流れにのって転移しやすいく、予後は極めて悪いです。治療方法は外科手術が主です。補助的に放射線治療、化学療法や免疫療法なども行なわれます。

悪性リンパ腫は、リンパ系の組織から発生する腫瘍です。100種類以上の病型があり、がん細胞の形態や性質によって異なります。治療には、薬物療法、放射線治療、造血幹細胞移植があります。

悪性唾液腺腫瘍は、唾液腺に発生する悪性腫瘍です。耳下腺、顎下腺、舌下腺などに悪性細胞が発生することで罹ります。

腫瘍といっても良性腫瘍と悪性腫瘍があり、その中でも種類が分かれます。口の中にできものができたときや、異変に気がついた時はなるべく早めに歯医者さんに相談しましょう。

府中エリアで口腔内の腫瘍に悩んでいる方はつくしの歯科にご相談ください。当院には口腔外科専門医が在籍しています。豊富な経験による診断を提供しています。