季節の変わり目に気をつけたい!口腔内の不調とその対策
- 2025年9月1日
- 予防
みなさん、こんにちは! 歯のケアはしていますか?
9月に入り、朝晩の空気が少しずつ秋めいてきました。日中はまだ暑さが残るものの、夕方には涼しい風が吹き、虫の声も聞こえるようになりました。こうした季節の変わり目は、体調を崩しやすい時期でもありますが、実は「口の中」も静かに影響を受けていることをご存じでしょうか?
今回は、季節の変わり目に起こりやすい口腔内の不調と、その予防・対策についてお話ししていきます。
体調不良と口腔環境の関係
風邪や疲れがたまっているとき、「口の中がネバつく」「口臭が気になる」「歯ぐきが腫れている気がする」と感じたことはありませんか? これは、体の免疫力が低下することで、口腔内の細菌バランスが崩れたり、唾液の分泌量が減ったりすることが原因です。
唾液には、口の中を洗浄し、細菌の繁殖を抑える働きがあります。ところが、風邪やストレス、睡眠不足などで自律神経が乱れると、唾液の分泌が減少し、結果として口腔内のトラブルが起こりやすくなります。
特に、季節の変わり目は気温差が激しく、体がうまく対応できずに免疫力が下がりがち。口腔内の環境もその影響を受けやすくなります。
風邪のときこそ歯磨きを
体調が悪いときは、どうしても歯磨きがおろそかになりがちです。
「今日は寝ていたいから歯磨きはいいや…」と思ってしまう気持ち、よく分かります。でも、そんなときこそ、口腔ケアが重要です。
風邪をひいているときは、体内の炎症反応が強くなっているため、歯ぐきも腫れやすく、歯周病菌が活性化しやすい状態です。また、薬の副作用で口が乾きやすくなることもあり、口腔内の環境はさらに悪化します。
無理のない範囲で、朝晩の歯磨きだけでも続けるようにしましょう。歯ブラシがつらいときは、マウスウォッシュやガーゼでの拭き取りでも構いません。口の中を清潔に保つことが、回復を早める一助になります。
子どもの風邪と口腔ケア
小さなお子さんが風邪をひいたとき、食欲が落ちたり、歯磨きを嫌がったりすることがあります。そんなときは、無理に歯磨きをさせるよりも、「口の中を清潔に保つ工夫」をしてみましょう。
・食後に水やお茶で口をゆすぐ
・ガーゼで歯や歯ぐきを優しく拭く
・甘い飲み物やおやつを控える
・寝る前だけでも歯磨きを習慣化する
また、風邪のときは口呼吸になりがちで、口腔内が乾燥しやすくなります。加湿器を使ったり、鼻づまりのケアをしてあげることで、口腔環境の悪化を防ぐことができます。
我が家でも、子どもが風邪をひいたときは、歯磨きの代わりに「お口ふきふきタイム」と称して、ぬるま湯で湿らせたガーゼで歯を拭いています。本人も「ふきふきする!」と楽しんでくれるので、無理なく続けられています。
季節の変わり目におすすめの予防習慣
口腔内の不調を防ぐためには、日々の習慣が大切です。以下のポイントを意識してみてください。
□水分補給
唾液の分泌を促すために、こまめな水分補給を心がけましょう。特に朝起きた直後や、食後の一杯は特におすすめです。
□鼻呼吸の習慣化
口呼吸は口腔内の乾燥を招き、細菌が繁殖しやすくなります。鼻づまりがある場合は、早めに対処し、鼻呼吸を促すようにしましょう。
□睡眠と栄養
免疫力を高めるためには、バランスの良い食事と十分な睡眠が欠かせません。特にビタミンCや亜鉛は、粘膜の健康維持に役立ちます。
□定期的な歯医者さんへの受診
季節の変わり目こそ、プロのチェックで安心を。歯医者さんでは、歯ぐきの状態や口腔内の乾燥具合なども確認できます。
スポーツやアウトドア中の口腔ケアも忘れずに
秋はキャンプやピクニックなど、外で過ごす機会が増える季節。自然の中で過ごす時間は心身ともにリフレッシュできますが、口腔ケアがおろそかになりがちです。
外出先でもできる簡単なケアとしては
・食後に水で口をゆすぐ
・携帯用歯ブラシやマウスウォッシュを持参する
・甘い飲み物を控え、麦茶や水を選ぶ
季節の変わり目は、体も心も揺らぎやすい時期。そんなときこそ、口の中の小さな変化に気づいてあげることが、健康を守る第一歩になります。
「なんとなく口の中が気になる」「歯ぐきが腫れている気がする」そんな違和感があれば、ぜひ早めに歯医者さんに相談してください。家族みんなで、季節の変わり目を健やかに乗り越えていきましょう。
季節の変わり目に体調の変化による口の違和感があるときはぜひつくしの歯科にご相談ください。専門的な視点から患者さんに合ったメンテナンスや治療を行なっています。