日本で年々増加傾向!口腔がんの現状について
- 2024年11月15日
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みなさん、こんにちは! 歯のケアはしていますか?
がんは誰にでも罹る可能性のある身近な病気です。日本人の2人に1人は一生のうちに何らかのがんになるといわれていて、3人に1人はがんで亡くなっています。
口も歯以外はがんになる可能性があります。口の中になるがんのことを「口腔がん」といいます。舌や唇、頬の内側など、さまざまな箇所に発生します。なかでも舌にできる舌がんは口腔がんの60%を占めます。
2021年国立がん研究センターの統計によると、口腔がんの罹患者数は先進諸外国で減少しているものの、日本では逆に増加していて、過去10年間で2倍以上が口腔がんに罹患しているようです。口腔がんは希少がんに分類されているものの、死亡者数の割合がとても高い病気です。
口腔がんは早期発見すれば90%以上治るのにも関わらず死亡率が高い理由は、認知度の低さと検診が普及していないためだとされています。初期段階は痛みや出血がなく、口の中のことなので普段頻繁に見られないこと、口腔がん検診が一般に普及していないことなどが挙げられています。
口腔がんなどの悪性腫瘍は、生検による診断が必須です。患者さんの多くは町の歯医者さんから大学病院などの高次医療機関へ紹介され、そこで初めて生検とともに治療がなされています。初診から高次医療機関でがん診察がされるまで数ヶ月が経過していることもよくあり、もう少し早く受診していたら命が助かっていた方が多くいらっしゃいます。
口腔がんの治療は、がんができた場所やがんの種類、進行の度合いによって異なりますが、ほとんどの場合、外科治療(手術)が標準治療になります。放射線療法や化学治療を手術後に行なうことや、痛みを和らげる緩和療法を行なう場合があります。
手術の方法は主に3つあります。原発巣切除手術、頸部郭清術、再建手術です。
原発巣切除手術は、がんの発生箇所を手術で取り除く方法で、確実にがんを取り除くため周辺の正常組織も一緒に取り除きます。
リンパ節の転移がある場合は頸部郭清術が行なわれます。今後リンパ節に転移する可能性が高い場合、リンパ節を周囲の組織ごと取り除きます。
切除して欠損した部分を補うのが再建手術です。患者さんの体の別の部分を使って組織移植を行ないます。金属などの人工材料を用いて修復する場合もあります。
放射線治療は、小線源治療という方法があります。放射線を放出する金属を病変部分やその周辺の組織に挿入して内部から放射線を照射する治療方法です。放射線治療中や治療後は副作用が現れることがあります。治療後も長期間症状が残ってしまう場合があります。
進行した口腔がんには、化学療法と放射線療法を併用した治療をすることで再発の可能性を低減させる場合があります。病気の広がっている状況を見て、手術の実施が困難の場合、化学放射線治療が行なわれることがあります。
手術の治療後、食べ物を噛む、飲み込む、言葉を話すなどの機能に障害が現れることがあります。これらの機能を回復させるためにリハビリが行われます。
放射線療法の場合、声の掠れ、嚥下障害、咳などの症状が現れます。口腔粘膜炎による痛みなどが起こる場合もあります。咽頭に放射線が入ると治療後数ヶ月以降に嚥下障害が見られることがあります。また、開口障害や虫歯の増加、歯の欠損、顎骨壊死などが現れることもあります。治療後は歯をきれいに保つために歯医者さんに定期的に通うことが大切です。
口腔がんに治療は、適切な治療を選択することが何よりも重要です。
口腔がんを予防するために、喫煙や飲酒などを止めるなどの生活習慣の改善し、口の中を清潔に保ちましょう。また、口の中で気になることがあったらなるべく早めにかかりつけの歯医者さんに相談しましょう。
口腔がんは咽頭がんや食道がん肺がんなどを併発しやすく、治療から数年経ってから再発することがあります。口腔がんの治療後は継続的な受診をしていきます。完治までは治療後5年間の観察が必要です。
がんができた部分の粘膜は赤や白色に変色したり形が変わったりします。痛みがなかったり治りが遅い口内炎のような症状があったらすぐに歯医者さんに相談しましょう。
府中エリアで口腔の粘膜に不安がある方はつくしの歯科にぜひご相談ください。当院には口腔がんや舌がんなどの診断や治療を行なってきた口腔外科専門医が常駐しています。 気になることがある場合は、まずはお気軽にお電話ください。