“食べること”だけじゃない!歯の役割について
- 2024年8月15日
- 予防
みなさん、こんにちは! 歯のケアはしていますか?
普段何気なく使っている歯。食べ物を噛み砕いて消化しやすくすること以外にもたくさんの大切な役割があることをご存知でしょうか。歯は私たちの生活になくてはならないものです。今回はそんな歯の役割についてご紹介します。
食事の咀嚼以外にも、会話を行う上で大切な発音をしやすくする役割や、見た目の印象を良くする役割、顔の形を整え表情を作るという働きもあります。さらには、脳に刺激を与えたり、体のバランスを保つなど全身の健康にも大きく関与しています。
乳歯は全部で20本生えてきます。生まれたての赤ちゃんは歯がないため食べ物を噛むことができませんが成長するに従い一本ずつ小さな歯が生えてきます。その歯を乳歯と言います。乳歯が生えることで顔の形が整い、自分で食事を食べる力がつきます。
生える時期や順番は個人差がありますが、だいたい生後8ヶ月から下の乳中切歯(一番前の歯)が生えて、上の乳中切歯が生えます。その後は前から奥へと順番に生えそろっていきます。
乳歯は永久歯(大人の歯)に比べて歯質が柔らかいため、虫歯になりやすい傾向にあります。また、サイズが小さいのでエナメル質や象牙質の層が薄く虫歯になると深く進行しやすいです。乳歯の虫歯は歯並びに影響するため、適切な歯磨きをすることや歯医者さんの定期健診を受けることが大切です。
乳歯から永久歯に生え変わるタイミングも個人差がありますが、一般的に6年から7年かかるとされています。永久歯は顎の中で時間をかけて成長します。永久歯の根っこが作られると乳歯の根っこが溶けていき、やがて根っこのなくなった乳歯は支えを失い抜け落ちます。そして永久歯に生え変わります。
永久歯は親知らずを含めて全部で32本生えます。32本にはそれぞれに役割りがあり、一番前の切歯とその横の側切歯は食べ物を噛み切る働きがあります。前から三番目の犬歯は食べ物を切り裂く働きがあります。それより奥の歯は前から順番に第1小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯、第2大臼歯、第3大臼歯と続き、食べ物をすり潰す働きがあります。
犬歯は顎の動きの基本となる歯で、第1小臼歯は下顎の固定に重要です。第2小臼歯は噛み合わせの安定を保ち、第1大臼歯は食べ物を噛むために最も重要な歯といえます。
特に第1大臼歯は歯の中で最も大きく、噛む力も一番強いため、噛み合わせの基本となる大切な歯です。とても大切な歯なのですが、口の中の奥に生えるので歯磨きが届きにくく不衛生になりやすいこと、生えてから上の歯と噛み合うまで約1年という長い時間がかかり汚れが溜まりやすいこと、噛み合わせの溝が複雑なことから虫歯になりやすいため、生えてきたら歯磨きや歯医者さんでの定期健診を受けて虫歯にならないようにしていかなくてはなりません。
歯は一本一本に大切な役割があるため、一本でも失うと本来の力が発揮されなくなります。大臼歯が一本でも抜けると噛む力は約40%も低下するとされています。食べ物がうまく噛み砕けていないと消化器官に負担がかかり、栄養の吸収が悪くなります。
歯が抜けてしまうと発音も悪くなります。前歯が失われるとサ行の発音がしにくくなり、奥歯が抜けるとハ行やラ行が発音しにくくなります。言葉がうまく相手に伝わらないためコミュニケーションが取りにくくなります。さらに顔の輪郭も変わり、老けて見えてしまうこともあります。
40歳を過ぎると虫歯や歯周病により歯がどんどん失われていきます。60代の歯の平均本数は23本、70歳にもなると平均17本に減っていきます。加齢とともに歯は失いやすくなりますが、虫歯や歯周病は防ぐことができる病気です。
歯は本来とても丈夫な器官です。歯の表面のエナメル質は体の中で最も硬い組織で、その硬度は水晶に近いと言われています。毎日の歯磨きや歯医者さんでの定期健診を受けることで歯の寿命を伸ばすことができます。一生自分の歯を使っていけるように歯を大切にケアしていきましょう。
つくしの歯科では一生天然の歯で過ごせるように、定期的なお掃除、虫歯や歯周病の早期発見をすることで患者さんを健康をサポートしています。自分の歯や口腔内に不安がある方はぜひ一度ご相談ください。